本書はこれから社会に出るであろう、新卒の人に読んでいただきたい作品です。
社会という大海原にでるにあたり、様々な困難に打ちのめされるでしょう。
本書は、著者が一生をかけて体験したそういった場面での処世術が惜しみもなく書かれています。
つまり、社会人の教科書ともなるような作品です。私自身が特に重要だと感じたことをここに記します。
勝利より敗北から多くの教訓を得る
社会に出たときには、その世界の先人たちから、うまく利用されたり時には人間不信に陥るような裏切りをされるかもしれません。ですが、その世界に入ったばかりの下積み時代にはそれを喜々として受け入れすべてを自分の経験として吸収するべきでしょう。
そして、その経験から多くのことを学びもう一度でも同じ場面があれば、よりよい選択肢をとれるようになるでしょう。
信用は、細い糸のようなもの
自分にとって目先の利益を追い求めれば、それも可能であるが、そのツケは必ず自分自身にかえってくることになります。
本書に書いてあるルールには、「重要なことは君は真実を語らなかったといわれないこと」なのです。
信用は、細い糸のようなもので、ひとたび切れると継ぐことは不可能に近い
社会人の大切なルールの一つには人からの信用を失うことをしない。というものがあるようです。

マナーは人を作る
次に社会人になるにあたり当たり前のように求められるマナー。
しかし、これが出来る人が今の社会にどれだけいるのでしょうか。
大学で、数年かけて職業の訓練を積むのにたった数日の努力を怠る愚かさを示唆しています。
そして、どんなに忙しい日々であろうと、感謝と、謙虚さを忘れてはいけません。
誰かにものを頼むとき、「恐れ入りますが~よろしくお願いします。」この言葉を付けるだけで、どんなお局や、しかめっ面をした上司を快く仕事を引き受けてくれるでしょう。
読書の価値
筆者は読書をすることについてこう言っています。
ただ読書のおかげで、一生を十回も経験したようなきがする。
読書には、それだけのパワーがあるのです。
多くの先人たちの、知恵や、ノウハウを学ぶだけでなく、苦悩を学ぶこともまた重要だと。
今、自分自身が悩んでいることがちっぽけに感じ、解決策を見つけることすら出来るかもしれません。
他人は思い通りにならない
筆者は、だれかに腹が立つと自分にこう言い聞かせる
他人が自分の思い通りにならないからといって、腹を立てることはない。自分自身でさえ思い通りにはならないのだから。
この言葉はまさに、社会人ばかりか全人類に知ってもらいたい言葉だと思いました。
これまでに自分自身を100パーセントコントロールできたという人は少ないのではないでしょうか?
少なくとも、私はできていません。
そんな優秀なAIのような人間はいないはずです。世の中の人間の9割9分は自分とは違う考えを持った人たちでしょう。そんな人たちが自分の思い通りに行くはずがありません。これから、社会に出てたくさんの人と触れ合いその数の価値観を知っていきます。
人に期待はしすぎず、気楽に生きていきましょう。
あとがき
ここまで、この記事を読んでくれた方々、本当にありがとうございます。
この記事を読んで少しでもこの本に興味を持っていただけたら幸いです。
そしてこの本を読んだ新社会人が素晴らしいスタートダッシュをしていただけたらこれほど嬉しいことはありません。

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